拘縮について
2017年07月13日
拘縮とは皮膚・骨格筋・腱・筋膜・関節包・靭帯・神経などの軟部組織による器質的変化に由来した関節可動域制限と定義されています。
一般的に、他動関節可動域が「関節可動域表示ならびに測定法(http://www.japanpt.or.jp/upload/jspt/obj/files/publiccomment/4_rom_20140612.pdf" 日本リハビリテーション医学会・日本整形外科学会(1995年)の参考可動域が満たない場合に、関節可動域制限が存在すると捉えられています。
拘縮とは関節が他動的・自動的にも可動域制限を起こす状態です。
一般的には、関節包内構成体と関節包外構成体などによる軟部組織の変化によって、起こる関節運動制限を拘縮と呼んでいます。
「強直」とは、骨・軟骨など関節構成体に起因する関節運動の消失で、変形性膝関節症は変形が進行してグレードが高くなるにつれて、拘縮の程度も高くなり、関節包内の構成体の軟骨部の破壊が進み、骨棘形成・関節裂隙の狭小化が進行して、徐々に関節強直に移行します。
リウマチは骨膜炎症によって強直が進行する疾患です。
関節可動域制限を起こしてしまうと、変形症でなくても回復には時間が必要になります。
拘縮により、可動域制限が長期化すると関節の変形進行のスピードも加速します。
従って、関節拘縮には維持・予防が最大の治療になります。
進行してからの改善は本当に時間を必要としますし、悪循環が形成されているため、しっかりと運動療法を行わないと、徐々に進行していきます。
予防には拘縮の促進因子をできるだけ少なくすることが重要とされています。
瘢痕拘縮がほとんどで、熱傷の場合は2~3度の真皮深層の熱傷・皮膚などの皮下組織の伸張性の低下による拘縮
外傷などで瘢痕ができている部分であれば解かりやすいですが、大きな瘢痕になると皮膚の伸張が阻害されてしまい、関節の動きなどにも影響が及びます。
皮下組織や靱帯・腱・腱膜・筋膜などによって構成される組織などで、靭帯・腱・筋膜などの伸張性の低下による拘縮
デュピュイトラン拘縮などは手掌腱膜などが肥厚したり、退縮したもので硬いコブのようなものができて、指などを動かす時に皮膚のツッパリなどを感じたりします。
骨格筋の短縮や萎縮が原因とされ、筋膜などの変化も起こるため結合組織の問題も合併であると考えらます。
筋節減少や筋原線維の配列の乱れ、Z帯の断裂など筋線維自体が器質的に変化すると筋原線維の滑走が制限される可能性があります。
神経性拘縮などに起こる筋への影響による拘縮も多い。
フォルクマン拘縮(コンパートメント症候群):筋肉・血管・神経などは筋膜や骨間膜などに囲まれているため、外傷などで、これらを囲んでいる部分の内圧が上昇すると、循環不全などが起こり、酷い場合は筋肉・神経の壊死など
疼痛が強く発生すると、反射的に筋スパズムが起こり、痛みから逃れたい逃避姿勢をとり、これらの反射性の筋緊張が持続してしまう。
痙性拘縮:筋緊張亢進のため発生、痙性麻痺を伴う中枢疾患
弛緩性麻痺性拘縮:筋弛緩性の末梢性神経障害
関節包(滑膜・靭帯も含む)の伸張性低下による拘縮
拘縮は関節周囲の軟部組織が可逆的に変化したものととらえられているので、改善を促すことが可能だとされています。
訪問マッサージを行っていて、非常に拘縮の分類が難しいなと思います。
通常、複数の拘縮が入り乱れているケースが非常に多く…
今回は拘縮の分類について簡単にまとめてみました。
拘縮の定義
拘縮とは皮膚・骨格筋・腱・筋膜・関節包・靭帯・神経などの軟部組織による器質的変化に由来した関節可動域制限と定義されています。
一般的に、他動関節可動域が「関節可動域表示ならびに測定法(http://www.japanpt.or.jp/upload/jspt/obj/files/publiccomment/4_rom_20140612.pdf" 日本リハビリテーション医学会・日本整形外科学会(1995年)の参考可動域が満たない場合に、関節可動域制限が存在すると捉えられています。
拘縮の種類
拘縮とは関節が他動的・自動的にも可動域制限を起こす状態です。
一般的には、関節包内構成体と関節包外構成体などによる軟部組織の変化によって、起こる関節運動制限を拘縮と呼んでいます。
「強直」とは、骨・軟骨など関節構成体に起因する関節運動の消失で、変形性膝関節症は変形が進行してグレードが高くなるにつれて、拘縮の程度も高くなり、関節包内の構成体の軟骨部の破壊が進み、骨棘形成・関節裂隙の狭小化が進行して、徐々に関節強直に移行します。
リウマチは骨膜炎症によって強直が進行する疾患です。
関節可動域制限を起こしてしまうと、変形症でなくても回復には時間が必要になります。
拘縮により、可動域制限が長期化すると関節の変形進行のスピードも加速します。
従って、関節拘縮には維持・予防が最大の治療になります。
進行してからの改善は本当に時間を必要としますし、悪循環が形成されているため、しっかりと運動療法を行わないと、徐々に進行していきます。
予防には拘縮の促進因子をできるだけ少なくすることが重要とされています。
皮膚性拘縮
瘢痕拘縮がほとんどで、熱傷の場合は2~3度の真皮深層の熱傷・皮膚などの皮下組織の伸張性の低下による拘縮
外傷などで瘢痕ができている部分であれば解かりやすいですが、大きな瘢痕になると皮膚の伸張が阻害されてしまい、関節の動きなどにも影響が及びます。
結合組織性拘縮
皮下組織や靱帯・腱・腱膜・筋膜などによって構成される組織などで、靭帯・腱・筋膜などの伸張性の低下による拘縮
デュピュイトラン拘縮などは手掌腱膜などが肥厚したり、退縮したもので硬いコブのようなものができて、指などを動かす時に皮膚のツッパリなどを感じたりします。
筋性拘縮
骨格筋の短縮や萎縮が原因とされ、筋膜などの変化も起こるため結合組織の問題も合併であると考えらます。
筋節減少や筋原線維の配列の乱れ、Z帯の断裂など筋線維自体が器質的に変化すると筋原線維の滑走が制限される可能性があります。
神経性拘縮などに起こる筋への影響による拘縮も多い。
フォルクマン拘縮(コンパートメント症候群):筋肉・血管・神経などは筋膜や骨間膜などに囲まれているため、外傷などで、これらを囲んでいる部分の内圧が上昇すると、循環不全などが起こり、酷い場合は筋肉・神経の壊死など
神経性拘縮
疼痛が強く発生すると、反射的に筋スパズムが起こり、痛みから逃れたい逃避姿勢をとり、これらの反射性の筋緊張が持続してしまう。
痙性拘縮:筋緊張亢進のため発生、痙性麻痺を伴う中枢疾患
弛緩性麻痺性拘縮:筋弛緩性の末梢性神経障害
関節性拘縮
関節包(滑膜・靭帯も含む)の伸張性低下による拘縮
拘縮は関節周囲の軟部組織が可逆的に変化したものととらえられているので、改善を促すことが可能だとされています。